アキュバック取扱説明書 AccuVac
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<まえがき>
アキュバック(ワクチン連続注射器)をご採用頂き、誠にありがとうございます。特許出願済の『ツイン・タッチ・センサー』注射システム採用のアキュバックは、精度が重視されるワクチネーションを通して、鶏生産に高付加価値を提供するものです。
この新しいアキュバックを用い、最大限の効果を引き出すためには、まず取扱説明書を十分にお読み頂き、種々の注意事項を守ってご使用下さい。既に連続注射器を使い慣れたベテランの方も、この取扱説明書を一通りお読み下さい。アキュバックはこれまでの連続注射器に似ておりますが、圧縮空気の力により作動する点で既存のものと異なります。
<紹 介>
メリアル・セレクト社が開発したアキュバックは、1日齢ヒナに対してより簡便に、打ちもれもなく経済的に、また作業者とヒナが傷つくことないように設計されたものです。特許出願済のツイン・タッチ・センサーによる注射システムは事故や接種ミスを減らし、一羽一羽のヒナに対しての確実なワクチン接種を可能にしました。
アキュバックの使い捨てシリンジやモジュール構造により、準備やメインテナンスを簡便に、またそれらに要する時間の短縮に成功しました。
アキュバックは、約 0.1~ 0.2mLの用量(ワクチン接種量)設定が可能です。使用目的に合わせ用量の調節をして下さい。
<注 意>
- 取扱説明書を読まずに、アキュバックを作動させないで下さい。取り扱い方法を十分把握してから、ご使用下さい。また、接種時を除き、指を注射針の出る穴の部分に近づけない様に常に注意して下さい。
- 新しい注射針をセットする時には、先にコンプレッサーとは接続しないで下さい。又、取り扱い上の注意を必ず守って下さい。
- 使用済の注射針は、必ず専用の廃棄容器に入れ、法に従い廃棄して下さい。
<作業準備>
- アキュバックの後部の留め金をはずし、上部カバーを開けて下さい。付属のシリンジパックをあけ、次の4つが入っていることを確認して下さい。
| (1) |
プラスチック・シリンジ |
| (2) |
注射針接続チューブ(細長) |
| (3) |
シリンジ・チューブ(太短) |
| (4) |
注射針 |
- 注射針のプラスチック・カバーは付けたまま、シリンジ・パックに入っていた注射針接続チューブの白い接続部分に取り付けます。はずれないように、強くねじこむ様にして下さい。
- まず、注射針固定ネジをはずし、注射針を接続したチューブの端から注射針保持管の中を通します。チューブの端をカウンター側の穴から引き出しておきます。
プラスチック・シリンジの先を使ってチューブを押し出すことによって、穴から容易に引き出すことができます。
- 十分注意して、注射針のプラスチック・カバーを取りはずし、注射針固定ネジで注射針をしっかり固定して下さい。手で強くねじり、またプラスチック・カバーを注射針に取りつけます。このとき針の穴が上に向く形で固定して下さい。
- 注射針接続チューブの後端をチェック・バルブのワクチン出口にしっかりと差し込みます。[チェック・バルブは保定フックからはずして作業して下さい。]
- シリンジ・チューブをプラスチック・シリンジにしっかりと差し込みます。更にシリンジチューブのもう一端をチェック・バルブのシリンジ接続口にしっかりと差し込み、漏れのない様にして下さい。
- ワクチン接続チューブをアキュバック後部からワクチン接続チューブ保持部を通し、チェック・バルブのワクチン入口にしっかりと差し込みます。
- ワクチン接続チューブのもう一端をワクチン溶液に接続します。
- チェック・バルブの入口キャップを後方に引き、本体との間(すきま)をあけます。
- シリンジのプランジャーを引き抜いてシリンジ内にワクチン溶液を満たし、シリンジ内が満たされる直前にプランジャーをシリンジに取り付けて下さい。この時、チェック・バルブの入口キャップと本体とのすきまが大きすぎると、勢い良くシリンジ内にワクチン溶液が流れますので、少しづつ流れる様にすきまを調節して下さい。
- チェック・バルブの入口キャップを前方にもどし、本体との間(すきま)をなくします。
- チェック・バルブを下へ押し下げ、チェック・バルブ保持溝にセットします。
- チェック・バルブの上に保定フックをはめます。[これにより、作業中チェック・バルブがはずれることを防ぎます。]
- シリンジをシリンジ保定台にはめ込みます。シリンジの後端とプランジャーの後端がそれぞれの保定孔に入るようセットします。
- シリンジ保持台上部の保定ネジをしっかり留めます。
- プランジャー保定孔後部のスクリューネジをしっかり留め、間にある液量調整ナットをしっかりと保定孔側へと留めます。
- アキュバック後部の圧空入口にコンプレッサーのチューブを接続します。
- 圧力調節ネジを用いて圧力を"65psi"に合わせて下さい。
<接種量の設定>
- 注射針のプラスチック・カバーをはずし、付属のテスト用シリンダーを針の前に置きます。マニュアル(手動)操作で 10回接種作動させます。0.2 mL/用量の設定なので、シリンダー内には 2mLのワクチン溶液が入っているはずです。万一、2mL以下の場合はチューブやシリンジ内に空気のアワが入っていないか確認し、アワを取り除いた後再度、この操作を繰り返し、再び 2mL以下であった場合は<問題解決リスト>のHを参照願います。
- 上部カバーをもとにもどし、本体後部の留め金をはめます。
- トータル・カウンターのボタンを押し、0(ゼロ)にもどします。
- ブザー・カウンターをお好みの数にセットします。(通常 100)
<作業開始>
アキュバックはこれまでのシングル・センサーの連続注射器と異なり、ツイン・タッチ・センサーにより、ヒナが正確な位置に置かれてはじめて作動します。
最適なワクチン接種を行うためには、ヒナを横に寝かせる形にして、作業者がツイン・タッチ・ボタンへとすべりこませるようにして下さい。まず、ヒナの体の部分が横のツイン・タッチ・ボタンに触れ、頭部が上部のツイン・タッチ・ボタンに触れた時、ヒナがワクチン接種に適確な位置にきます。
ワクチン接種数がセットされた ブザー・カウンターの数に達すると、ブザーでお知らせすると同時に、ワクチン接種が自動的にストップされます。ワクチン接種を継続するためには、ブザー・カウンター右のカウンター・リセット・ボタンを押して下さい。
<作業後の保守>
アキュバックは、後片付けをより早く、簡便にできるよう設計されています。シリンジパックの部品処理と上部カバーの清掃、チェック・バルブの煮沸滅菌をして下さい。
<注 意>
注射針の不慮の動きによる事故が生じない様に、ワクチン接種作業が終わり次第、コンプレッサーのチューブを圧空入口からはずして下さい。
- 後部留め金をはずし、上部カバーを開けます。(カバーを閉めるときは、空気チューブや作業者の手をはさんだりしない様、ゆっくりと十分に注意して閉めて下さい。)
- 十分注意して、注射針固定ネジをはずします。
- 注射針にプラスチック・カバーを取り付け、万一の傷を負わないようにして下さい。
- 注射針をはずし、法に従い廃棄して下さい。
- チェック・バルブの保定フックをはずし、ワクチン入口側を上へ引き上げ、チェック・バルブを定位置から取り出します。
- チェック・バルブのワクチン入口からワクチン接続チューブを取りはずします。
(ワクチンが残っている場合、チューブの途中をはさみこみ、ワクチン溶液がこぼれないようにして下さい。)
- プランジャー保持孔からプランジャーを取りはずします。
- シリンジ保持台上部の保定ネジをゆるめ、シリンジを取りはずし、チェック・バルブのシリンジ接続口からシリンジ・チューブをはずします。シリンジ及びチューブを適切に廃棄して下さい。
- チェック・バルブを取りはずし、注射針保持管から注射針接続チューブをはずし、チューブは適切に廃棄して下さい。
チェック・バルブからチューブをはずす時には、プライヤー(ラジオペンチ)を使うと容易にはずすことができます。
<チェック・バルブの保守>
ステンレススチール・ボール、スプリング等、部品が小さいのでなくさない様に十分気をつけて下さい。清掃中に自然に別れていきますので、ステンレススチール・ボール、スプリングをそれぞれに分解する必要はありません。
- 中性洗剤を加えたぬるま湯につけ、入口キャップ、出口キャップを本体からはずします。
- 毛先の柔らかいブラシで軽くブラッシングした後、清浄な水でゆすいで下さい。
- 図に従い、チェック・バルブを組み立てて下さい。この時、本体と入口キャップ・出口キャップの間をあけて下さい。
- 煮沸滅菌して、次の使用に準備して下さい。
<ツイン・タッチ部の保守>
- 作業終了後、ツイン・タッチ保定板の裏側の、空気管をはずします。
- 保定板の留めネジをはずして下さい。保定板は内側から金具で保持されています。
- 保定板を取りはずし、中性洗剤と柔らかいブラシで洗って下さい。よくすすいでからコンプレッサーの空気で乾かして下さい。
- 月に 1度は、ツイン・タッチ・ボタンを保定板から取りはずし、ツイン・タッチ・ボールを交換して下さい。この操作は、まずクリップ・リングをはずし、ツイン・タッチ・ボタンをスライドさせると、ツイン・タッチ・ボールは取りはずし可能となります。新しいツイン・タッチ・ボールをツイン・タッチ保定板に入れ、クリップ・リングとツイン・タッチ・ボタンとはめ込みます。
<コントロール部(アキュバックの下部を指す)の保守>
コントロール部は、カラぶきのみ行って下さい。万一、必要な際は少量のアルコールを用いて、汚れのふきとりをして下さい。
<注射部(アキュバックの上部を指す)の保守>
- 上部カバーを開けて、3ヶ所の注射部固定ネジを外します。
- 注射部をすすぎ洗いした後、柔らかいブラシを用い、洗って下さい。ワイヤーブラシを使いますと、保護コート加工を傷つけることになりますので、決してワイヤーブラシは用いないで下さい。
- コンプレッサーの空気で乾かします。
- 注射部の元の位置に、3ヶ所の注射部固定ネジを取り付けます。
- 注射部及び上部カバー部分には少量のアルコールをスプレーし、乾燥するまで上部カバーを開けておきます。
<問題解決リスト>
問題点
| A. |
1度操作できたが、シリンジ保定台が後部の位置に止まったまま、作動しなくなった。 |
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(1) |
上部カバーが下部本体に完全に固定されていること、また注射部が完全に固定されていることを確認して下さい。 |
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(2) |
2本のスモールシリンダーへの(コンプレッサーからの)空気の供給を確認して下さい。 |
| B. |
シリンジにワクチン溶解液が満たされない。 |
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(1) |
チェックバルブの入口キャップと本体の間を開け、ワクチン溶解液を流れる状態にして(準備作業を参照)ワクチンをシリンジに満たして下さい。 |
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(2) |
ワクチン溶解液の管が途中で折れてたり、狭くなっていないか確認して下さい。 |
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(3) |
チェック・バルブのワクチン入口と入口キャップが正常に連結されていることを確認して下さい。 |
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(4) |
チェック・バルブの内部部品(スプリング、ステンレススチール・ボール、O-リング)を確認して下さい。 |
| C. |
注射部からワクチンが漏れる。 |
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注射針及びワクチン接続チューブがしっかりと固定されていることを確認して下さい。 |
| D. |
ツイン・タッチ・ボタンが、1方のみで作動してしまう。 |
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(1) |
ツイン・タッチ・ボタンへのコンプレッサーからの空気(圧空)のチューブが折れていたり、空気の流れが止まっていないか確認して下さい。 |
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(2) |
ツイン・タッチ・ボタンが自由に動き、何か異物で固定されていないことを確認して下さい。 |
| E. |
ツイン・タッチ・ボタンに触れてもシリンジが作動しない。 |
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空気のチューブに小さな穴が開いたり裂けていないか、確認して下さい。 |
| F. |
ツイン・タッチ・ボタンが硬く、押しづらくなった。 |
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(1) |
異物などでボタンが固定されていないか確認して下さい。 |
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(2) |
ツイン・タッチ・ボールを交換して下さい。 |
| G. |
注射針保持管が固く、又固定されてしまった。 |
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(1) |
シリンダー保定台のメインシリンダーや注射針保定台の中や周囲に異物がないか確認して下さい。 |
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(2) |
シリンダー保定台の中のメインシリンダーが過度に締めつけられていないか確認して下さい。(→交換部品を要求して下さい。) |
| H. |
用量が正確でない。 |
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多すぎる時→ |
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希望の用量になるように、スクリューネジをセットしなおして下さい。 |
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少ない時 → |
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(1) |
シリンジやワクチン接続チューブ内に空気(アワ)がないか確認し、取り除いて下さい。 |
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(2) |
チェック・バルブが正常に組み立てられていることを確認して下さい。 |
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(3) |
希望の用量になるように、スクリューネジをセットし直して下さい。 |
シリンジ内に気泡が残らないワクチン溶液の満たし方
シリンジ内には気泡が残らないようにワクチン溶液を満たすことが重要であり、その為には下記の図のように、シリンジからプランジャーを引き抜いた状態でチェックバルブの入口キャップと本体の間にすきまを少し開けます。
ワクチン溶液はチェックバルブのワクチン入口からシリンジへ流入し、シリンジからワクチンがあふれる前にプランジャーを取り付けます。
この後、プランジャーを押すことにより、ワクチンはワクチン出口を通して注射針へ流れ、ヒヨコに接種されます。逆にプランジャーを引くことにより、ワクチンはワクチン入口を通してシリンジ接続口からシリンジ内へ流入します。



アキュバックの部品交換について
アキュバックはワクチン接種後の準備と後片付けを簡単に出来るように設計されていて、保守も容易になっております。但し、下記の部品については、お手数ですがお客様の使用頻度に応じて装置や部品の状態を見て交換して下さい。
- チェックバルブ内の部品
チェックバルブは注射器のシリンジの様な働きをしており、絶えずワクチン溶液が出入りしておりワクチン接種においてたいへん重要な役割を担っています。
次の(1),(2),(3)についてチェックバルブ組立図を参照の上、0-リングについては少なくとも月に一回程度、スプリング、ステンレス・スチール・ボールについては部品の様子(スプリングの伸び具合等)を見て交換して下さい。尚、各部品とも非常に小さいので、なくさないように十分に注意して下さい。
| (1) |
0-リング(AV-1374とAV-1375) |
| (2) |
スプリング(AV-1376) |
| (3) |
ステンレス・スチール・ボール(AV-1377) |
- ツイン・タッチ・プレート内のツイン・タッチ・ボール
ツイン・タッチ・プレート内にはテフロン製のツイン・タッチ・ボールが各タッチ・ボタンに1つずつ入っており、ツイン・タッチ・ボタンが押しづらくなった時は、ツイン・タッチ・ボールを交換して装置の様子を見てください。
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